秋に多い感染症:原因と予防法
こんにちは、天王寺区の赤垣クリニック院長、赤垣洋二です。秋は気温の変動が大きく、免疫力が低下しやすい季節です。このため、感染症にかかりやすくなる時期でもあります。今回は、新型コロナウイルス以外で似た症状も含まれる秋に多い感染症とその予防法について解説します。
1. インフルエンザ
原因:
インフルエンザウイルスは、気温が下がり乾燥する秋から冬にかけて流行し始めます。乾燥した空気はウイルスが広がりやすく、冷たい気温は免疫力を低下させるため、感染しやすくなります。
症状:
- 高熱(38℃以上)
- 頭痛
- 筋肉痛
- 喉の痛み
- 咳や鼻水
予防法:
- インフルエンザワクチンの接種
- 手洗い・うがいの徹底
- マスクの着用
- 十分な睡眠と栄養の確保
2. RSウイルス感染症
原因:
RSウイルスは、特に乳幼児に感染しやすい呼吸器ウイルスです。秋から冬にかけて流行します。大人にも感染しますが、重症化するのは主に乳幼児や高齢者です。
症状:
- 発熱
- 咳や鼻水
- 呼吸困難(重症の場合)
予防法:
- 手洗いや消毒の徹底
- 人混みを避ける
- 乳幼児や高齢者の早期の受診
3. 胃腸炎(ノロウイルス)
原因:
ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎も秋から冬にかけて増えます。食品や水を通じて感染するほか、感染者との接触でもうつるため、注意が必要です。
症状:
- 激しい下痢
- 嘔吐
- 腹痛
- 発熱(軽度)
予防法:
- 調理や食事前の手洗い
- 食材の十分な加熱
- 感染者との接触を避ける
4. 肺炎(特に高齢者に多い)
原因:
肺炎はウイルスや細菌によって引き起こされますが、秋は特に免疫力が低下しやすい時期であるため、高齢者にとってリスクが高まります。気温の変化による呼吸器への負担も増します。
症状:
- 高熱
- 咳
- 息切れ
- 胸の痛み
予防法:
- 肺炎球菌ワクチンの接種
- 定期的な健康チェック
- 手洗いやうがいの徹底
5. 秋の花粉症(アレルギー性鼻炎)
原因:
秋には、ブタクサやヨモギといった植物の花粉が飛散し、花粉症によるアレルギー症状が出やすくなります。免疫反応が過敏になることで、風邪に似た症状が現れます。
症状:
- くしゃみ
- 鼻水や鼻詰まり
- 目のかゆみ
予防法:
- 外出時のマスク着用
- 花粉の多い日は外出を控える
- 帰宅後の衣服の花粉除去やシャワー
まとめ
秋は寒暖差や乾燥による体調不良が多くなり、さまざまな感染症が流行しやすい季節です。これらの病気に対する予防策をしっかりと実践し、健康を維持しましょう。特に、ワクチン接種や手洗い、マスク着用などの基本的な感染対策が重要です。当院でも肺炎球菌ワクチン・インフルエンザワクチン接種が可能です。ワクチンを発注いたしますので完全予約制となります。感染症にかかった場合は、早めに医療機関を受診して適切な治療を受けることが大切です。