高血圧と腎臓内科の深い関係
こんにちは。四天王寺南門前にある内科クリニック、医療法人慈洋会赤垣クリニック院長、赤垣洋二です。当院の腎臓内科にてご相談が多い【血圧が高い】【高血圧】について、腎臓内科が深くかかわっている理由をご説明します。
腎臓と血圧調整の重要な関係
腎臓は、私たちの体の中で血圧調整に重要な役割を果たしている臓器です。特に以下の3つの機能を通じて、血圧のコントロールに深く関わっています:
1. 体内の水分調整
腎臓は1日約150リットルもの原尿を作り、そのうち必要な水分は再吸収し、余分な水分は尿として排出します。この水分バランスの調整が血圧の安定に直接影響を与えています。
2. レニン-アンジオテンシン系
腎臓は血圧を上げるホルモンであるレニンを分泌し、血管の収縮・拡張をコントロールすることで血圧の調整を行っています。
3. 電解質バランスの維持
ナトリウムやカリウムなどの電解質バランスを整えることで、適切な血圧維持に貢献しています。
高血圧が腎臓に与える影響
高血圧が続くと、腎臓の血管が徐々に傷つき、腎機能が低下していく可能性があります。これを「腎硬化症」と呼びます。
予防と管理のポイント
- 適切な血圧管理(140/90mmHg未満を目標に)
- 減塩習慣(1日6g以下)
- 定期的な運動(ウォーキング20-30分/日)
- 禁煙
- 適正体重の維持
早期発見の重要性
高血圧と腎臓病は「負の連鎖」を起こすことがあります。高血圧が腎臓を傷つけ、傷ついた腎臓がさらに血圧を上げてしまうという悪循環です。そのため、定期的な健康診断で血圧と腎機能の両方をチェックすることが重要です。
早期発見・早期治療が腎臓を守る最も効果的な方法です。気になる症状がある場合は、腎臓内科の専門医に相談することをお勧めします。