こんにちは。四天王寺南門前にある内科クリニック、医療法人慈洋会赤垣クリニック院長、赤垣洋二です。
腎臓病患者さんのためのカリウム管理について簡潔に解説いたします。
以下のような悩みをお持ちの方に向けた内容となっています:
- 腎臓病で、カリウムが高いと言われるがよく意味が分からない
- カリウムが高くて、何を食べれば良いか分からない
- 野菜・果物も駄目と言われて、食べるものがなくなった
腎臓病とカリウムの3つの基礎知識
重要な3つのポイントを理解しましょう:
1. カリウムは腎臓を悪くしない
カリウムは腎臓そのものを障害するわけではありません。血液中のカリウムが高くなると、心臓の不整脈のリスクが高まるため注意が必要です。
2. カリウムは少なすぎても良くない
血液中のカリウム値は、低ければ低いほど良いわけではありません。適切な範囲を維持することが重要です。
3. カリウム制限が必要な患者さんは限られている
腎臓病患者さん(透析導入前)の中で、実際にカリウム制限が必要な方は2-3割程度です。
カリウムが多い食品
- 野菜類:レンコン、カボチャ、ほうれん草、春菊
- 果物類:バナナ、なつみかん、メロン
- その他:干しシイタケ、イモ類、大豆、アボカド
食事療法のポイント
以下の4つの食品を中心に制限を始めることをお勧めします:
- 野菜ジュース・ソースなどの液体
- イモ類
- ドライフルーツ
- バナナ
まとめ
カリウムの管理は重要ですが、過度な制限は避けましょう。必要以上に野菜・果物を制限せず、血液検査の結果を見ながら、主治医と相談して適切な食事内容を決めていくことが大切です。