生活習慣病は「腎臓内科」で診るべき?
― その理由を専門的に、でも分かりやすく解説します ―
生活習慣病というと、「内科」「糖尿病内科」「循環器内科」に通うイメージが強いかもしれません。
しかし実は、腎臓内科こそ生活習慣病の“根っこ”を最も深く診られる診療科です。
なぜなら、生活習慣病の多くは腎臓と密接に関わり、腎機能の低下が進むと全身の病気リスクが一気に高まるからです。
1. 生活習慣病は腎臓病と深く結びついている
生活習慣病(高血圧・糖尿病・脂質異常症・肥満・喫煙など)は、すべて腎臓病の発症や進行に関わっています。
● 高血圧
腎臓は体の水分量やホルモンを調整する臓器。
腎機能が落ちると塩分が排泄できず、むくみ・血圧上昇を招き、
高血圧 → 腎臓悪化 → さらに高血圧という悪循環に陥ります。
● 糖尿病
糖尿病の三大合併症のひとつが「糖尿病性腎症」。
日本で透析になる原因の第1位です。
腎機能が落ちると使える糖尿病薬が制限され、血糖管理も難しくなります。
● 脂質異常症
動脈硬化を進め、腎臓の血管を障害します。
腎臓病があるだけで LDL の治療目標値が厳しくなるほど、
腎臓と脂質代謝は密接です。
2. 腎臓は「沈黙の臓器」。気づいた時には進行している
腎臓は症状が出にくく、
気づいた時にはステージ3(中等度低下)以上というケースが珍しくありません。
生活習慣病を持つ方は、腎臓がダメージを受けていても自覚がないまま進行しやすいため、
腎臓内科での早期チェックが非常に重要です。
3. 腎臓内科は“全身の生活習慣病リスク”を総合的に診られる
腎臓は心臓・血管・代謝と密接に関わる臓器。
腎機能が落ちると、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが急上昇します。
腎臓内科では、
- 血圧
- 血糖
- 脂質
- 体重
- 塩分・たんぱく質・カリウムなどの食事
- 薬剤調整(腎機能に応じた安全な処方)
を総合的に管理できます。
つまり、生活習慣病の“合併症予防”に最も強い診療科なのです。
4. 腎臓内科で診るメリット
✔ 合併症を最も早く察知できる
尿検査・血液検査で腎臓の変化を早期に発見できます。
✔ 生活習慣病の薬を“腎臓に合わせて最適化”できる
腎機能に応じて使える薬が変わるため、腎臓内科の判断が安全。
✔ 食事・生活指導がより具体的
腎臓病は食事の影響が大きく、専門的な栄養指導が可能。
✔ 心血管疾患のリスクを下げられる
腎臓病は心筋梗塞・脳梗塞の高リスク状態。
腎臓内科での管理は心血管イベントの予防にも直結します。
5. 生活習慣病の方こそ、腎臓内科を“かかりつけ”に
生活習慣病は「血圧・血糖・コレステロールの数字だけを見る病気」ではありません。
腎臓という“全身の調整役”がどれだけ守られているかが、将来の健康を大きく左右します。
腎臓内科は、生活習慣病の治療と腎臓の保護を同時に行える、
いわば“生活習慣病の司令塔”のような存在です。
まとめ
- 生活習慣病は腎臓病と深く関係
- 腎臓は症状が出にくく、気づいた時には進行している
- 腎臓内科は生活習慣病の合併症を最も早く察知し、全身を総合管理できる
- 心筋梗塞・脳梗塞などの重大疾患の予防にもつながる
生活習慣病をお持ちの方は、ぜひ一度腎臓内科でのチェックをおすすめします。






