こちらは、糖尿病についての基本的な理解を深めるために、原因・症状・治療方法をわかりやすくまとめた解説です。
糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高くなる病気です。放置すると、目・腎臓・神経・心臓など全身に合併症を引き起こす可能性があるため、早期発見と継続的な治療が重要です。
🧠 原因:なぜ糖尿病になるのか?
糖尿病は主に以下の2つのタイプに分かれます。
① 1型糖尿病(自己免疫型)
- 原因:膵臓のβ細胞が自己免疫反応で破壊され、インスリンがほとんど分泌されなくなる
- 発症:若年層に多く、突然発症することが多い
- 特徴:インスリン注射が必須
② 2型糖尿病(生活習慣型)
- 原因:インスリンの分泌量が不足したり、インスリンの効きが悪くなる(インスリン抵抗性)
- 発症:中高年以降に多く、遺伝+生活習慣の影響が大きい
- 主なリスク要因:
- 遺伝的体質(家族に糖尿病患者がいる)
- 食生活の乱れ(糖質過多・野菜不足)
- 運動不足・肥満・内臓脂肪の蓄積
- ストレス・睡眠不足
- 加齢(40歳以上で発症リスクが上昇)
🔍 症状:糖尿病の初期〜進行期に見られる変化
糖尿病は初期には自覚症状が少ないため、以下のような変化に気づくことが大切です。
✅ 初期症状
- 喉の渇き・水分摂取量の増加
- 尿の回数が増える(特に夜間)
- 疲れやすい・だるさが続く
- 食べているのに体重が減る
- 手足のしびれ・感覚の鈍さ
- 視界がかすむ・集中力低下
✅ 進行期の合併症
- 糖尿病性網膜症(視力低下・失明)
- 糖尿病性腎症(蛋白尿・腎不全・透析)
- 糖尿病性神経障害(しびれ・胃腸障害・排尿障害)
- 動脈硬化による心筋梗塞・脳梗塞のリスク増加
🩺 治療方法:血糖値をコントロールするための選択肢
糖尿病の治療は、血糖値を正常に保ち、合併症を予防することが目的です。
✅ 食事療法
- 糖質・脂質・塩分のバランスを整える
- 食物繊維を多く摂る(野菜・海藻・きのこ)
- 食べる順番(野菜→たんぱく質→炭水化物)を意識
- 間食・夜食を控える
✅ 運動療法
- 有酸素運動(ウォーキング・水泳など)を週3〜5回
- 筋トレでインスリン感受性を高める
- 食後の軽い運動が特に効果的
✅ 薬物療法
- 経口血糖降下薬(メトホルミン、DPP-4阻害薬など)
- インスリン注射(1型糖尿病や2型の進行例)
- GLP-1受容体作動薬など新しい治療薬も登場
✅ 定期的な検査とフォロー
- 血糖値(空腹時・食後)とHbA1cの定期測定
- 尿検査(蛋白尿・微量アルブミン)
- 眼底検査・神経診察・腎機能検査などの合併症チェック
✅ まとめ:糖尿病は“気づきと継続”が鍵
糖尿病は、早期に気づいて生活習慣を見直すことで、進行や合併症を防ぐことができる病気です。血糖値の異常は体からのメッセージ。その声に耳を傾け、医師と連携しながら、食事・運動・薬物療法をバランスよく続けることが、未来の健康を守る第一歩です。