こんにちは。天王寺区の赤垣クリニックの院長、赤垣洋二です。季節の変わり目である秋は、体調を崩しやすい時期として知られています。涼しくなって過ごしやすい反面、夏の疲れが残っていることや、気温や湿度の変化が体に負担をかけ、様々な体調不良を引き起こすことがあります。今回は、秋に特に多い体調不良の原因とその対策についてお話しします。
1. 気温の変化による自律神経の乱れ
秋は、日中の気温と朝晩の気温差が大きくなります。この急激な気温の変化に体が対応しきれず、自律神経が乱れることが多くなります。自律神経は体温調節や内臓の働きをコントロールしているため、乱れると疲労感、頭痛、めまい、肩こりなどの症状が現れやすくなります。
対策:
体温調節が重要です。特に朝晩の寒暖差に備え、薄手の上着やストールを持ち歩き、こまめに体温調節を行うよう心がけましょう。また、規則正しい生活や十分な睡眠をとることも、自律神経を整えるために有効です。
2. 夏の疲労の蓄積
夏の間に冷房の効いた室内と暑い外気との出入りが頻繁になることで、体温調節機能が疲労し、その影響が秋に現れやすくなります。また、暑さで食欲が減り、栄養が不足していた場合、体の回復が遅れることもあります。
対策:
栄養バランスの取れた食事を摂ることが大切です。特に、ビタミンやミネラル、タンパク質を意識して補給しましょう。秋は旬の食材が豊富な時期ですので、秋の野菜や果物、魚を積極的に摂取することで、夏の疲労を回復させましょう。
3. 空気の乾燥による免疫力低下
秋が進むと、湿度が下がり空気が乾燥し始めます。乾燥は、喉や鼻の粘膜を弱め、ウイルスや細菌が体内に侵入しやすくなります。これにより、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかるリスクが高まります。
対策:
乾燥を防ぐために、加湿器を使うなどして室内の湿度を保つことが大切です。また、こまめに水分を補給し、喉や鼻を潤すことも効果的です。手洗い・うがいを徹底し、ウイルスの侵入を防ぎましょう。
4. 睡眠不足やストレス
気温が落ち着き、秋は過ごしやすくなる反面、夏からの睡眠不足や季節の変わり目に感じるストレスが体調不良を引き起こす原因となります。特に日照時間が短くなることで、メラトニンというホルモンの分泌が変わり、睡眠の質が低下しやすくなります。
対策:
適度な運動やリラクゼーションを取り入れ、ストレスを軽減しましょう。また、睡眠の質を高めるために、寝る前にスマートフォンやパソコンの使用を控え、リラックスした状態で眠りにつくように心がけることも効果的です。
まとめ
秋は気候が穏やかである一方、気温や湿度の変化が激しく、夏の疲れが残ることで体調を崩しやすい時期です。自律神経の乱れや免疫力低下による不調を防ぐためには、規則正しい生活やバランスの取れた食事、適度な運動が重要です。もし体調不良を感じた際には、早めに医療機関を受診することをお勧めします。