夏と心臓病の関係：注意すべきポイント

こんにちは。医療法人慈洋会赤垣クリニックの院長、赤垣洋二です。夏が近づくと、心臓病を抱える患者さんにとっては特に注意が必要な季節です。高温多湿な環境が心臓に与える影響について理解し、適切な対策を講じることが大切です。今回は、夏と心臓病の関係について詳しくお話しします。

夏の暑さが心臓に与える影響

1. 脱水症状 暑い日が続くと、汗をかきやすくなり、体内の水分が不足しがちです。脱水症状になると、血液が濃縮されて血圧が上昇し、心臓に負担がかかります。また、血液の流れが悪くなり、心筋梗塞のリスクが高まります​ ​。

2. 熱中症 高温多湿の環境に長時間いると、体温調節がうまくできなくなり、熱中症を引き起こすことがあります。熱中症になると、心拍数が増加し、心臓への負担がさらに大きくなります​。

3. 血圧の変動 夏の暑さや急激な温度変化は、血圧の変動を引き起こしやすくなります。特に高血圧の方は、血圧の管理が難しくなることがあります。これにより、心臓病のリスクが増加します​ 。

心臓病患者さんへのアドバイス

1. 十分な水分補給 脱水症状を防ぐために、こまめに水分を摂取しましょう。ただし、塩分を含むスポーツドリンクなどを適度に摂取することも大切です。過剰な水分摂取は逆に心臓に負担をかけることがあるため、バランスを保つことが重要です​ 。

2. 涼しい環境を保つ 室内の温度を適切に保つために、エアコンや扇風機を活用しましょう。外出時は日陰を歩いたり、帽子をかぶるなどして体温上昇を防ぐ工夫をしましょう​ 。

3. 定期的な体調チェック 夏の暑さに体がどのように反応しているかを知るために、定期的に体温や血圧をチェックしましょう。異常を感じたら、早めに医療機関を受診してください。

4. バランスの取れた食事 夏は食欲が減退しがちですが、栄養バランスの取れた食事を心掛けることが重要です。特にカリウムやマグネシウムなど、心臓の健康をサポートするミネラルを意識して摂取しましょう​ 。

5. 適度な運動 暑い時期でも適度な運動は健康維持に役立ちますが、炎天下での運動は避け、涼しい時間帯や室内で行うようにしましょう​ 。

まとめ

夏の暑さは心臓に大きな負担をかけることがあります。心臓病を抱える方は、特に注意を払って生活することが大切です。こまめな水分補給、涼しい環境の確保、バランスの取れた食事、そして定期的な体調チェックを心掛けることで、健康な夏を過ごしましょう。

当院では、24時間心電図検査、超音波検査等の検査が可能です。何か不安や疑問があれば、遠慮せずに当院にご相談ください。皆さんの健康を心から応援しています。