動悸は心臓からのサイン:見逃してはいけない身体のメッセージ
こんにちは。四天王寺南門前にあるに科クリニック、医療法人慈洋会赤垣クリニック院長、赤垣洋二です。
動悸(どうき)は、普段は意識しない心臓の鼓動が急に速くなったり、強く感じたりする症状のことです。「心臓がドキドキする」と表現されることもあり、不安や緊張時だけでなく、特に理由がないのに感じることがあります。これは体が何か異常を知らせるサインである可能性があり、放置すると深刻な病気に繋がることも。今回は、動悸の原因と考えられる病気や対処法について解説します。
1. 動悸の原因はさまざま
動悸の原因は、心臓自体の問題だけでなく、日常のストレスや生活習慣の乱れにも関係しています。以下のような要因が考えられます:
- ストレスや不安:ストレスが高まると、自律神経が乱れて心拍数が増加します。この場合、リラックスした状態に戻ると症状は軽減します。
- カフェインやアルコールの摂取:カフェインやアルコールは、心臓に刺激を与え、動悸を引き起こしやすくします。
- ホルモンバランスの変化:特に女性の場合、月経周期や更年期のホルモン変動が原因で動悸が起こることがあります。
2. 考えられる疾患:早めの診断が重要
動悸が頻繁に起こる場合、心臓や循環器系の病気が原因である可能性もあります。以下の疾患が疑われることがあります:
- 不整脈:心臓の鼓動が乱れる状態で、動悸として感じることがあります。特に、心房細動や期外収縮といった不整脈がよくみられます。
- 心不全:心臓の機能が低下し、血液を十分に送り出せない状態です。動悸だけでなく、息切れやむくみも見られる場合があります。
- 貧血:血液中のヘモグロビンが不足すると、酸素供給が不十分となり、心臓が多くの血液を送ろうとして動悸が起こります。
3. 自己判断せず、医療機関を受診する
動悸を感じた際、「一時的なものだ」と思って放置する方もいますが、症状が頻繁に続く場合は医師の診察を受けることが重要です。特に以下のような場合は注意が必要です:
- 動悸と同時に、胸の痛みや息切れがある場合。
- 安静にしていても、急に強い動悸を感じる場合。
- めまいや失神を伴う場合。
4. 予防と対策
動悸を予防するためには、日々の生活習慣を見直すことが重要です。適度な運動、バランスの取れた食事、ストレス管理が効果的です。また、カフェインやアルコールの過剰摂取を避け、リラックスできる時間を作ることもおすすめです。
まとめ
動悸は、心臓が「いつもと違う」と教えてくれる大切なサインです。一時的なものだとしても、繰り返し症状が現れる場合は、心臓や他の身体の異常が隠れているかもしれません。医師の診察を受け、適切な対処を行うことが、心臓病や他の疾患の早期発見につながります。日々の健康管理を大切にしましょう。