健診結果を見逃さないで!~CKD(慢性腎臓病)の早期発見の重要性~
こんにちは。四天王寺南門前にある内科クリニック、医療法人慈洋会赤垣クリニック院長、赤垣洋二です。
皆様が職場健診や自治体の特定健診では、血圧測定や尿検査が基本的な項目として実施されています。これらの検査で、実は腎臓の健康状態を早期に把握する手がかりを得ることができます。しかし、慢性腎臓病(CKD)は早期には自覚症状が乏しく、検査を受けなければ発見が難しい病気です。
CKDとはどんな病気?
CKD(慢性腎臓病)は、腎臓の機能が低下し、老廃物や余分な水分を十分に排出できなくなる状態を指します。この病気は進行すると、以下のような深刻なリスクを伴います:
- 腎機能が悪化して透析治療が必要になる可能性
- 心筋梗塞や脳卒中など、心血管疾患のリスク増加
- 骨密度の低下による骨折のリスク
さらに、これらの影響が健康寿命の短縮にもつながるため、早期発見・治療が非常に重要です。
健診結果を見逃さないで
健診結果に以下のような項目が含まれていないか確認しましょう:
- 血圧高値:高血圧はCKDの原因にも結果にもなり得る重要な指標です。
- 尿蛋白陽性:腎臓がダメージを受けている可能性を示します。
- 尿潜血陽性:尿中の血液は腎臓や尿路の問題を示唆します。
これらが指摘されていても、症状がないために医療機関を受診しないケースが少なくありません。健診結果を確認したら、必ず早めに医療機関を受診し、さらなる検査や治療の必要性について相談しましょう。
CKDの予防と治療
CKDは早期であれば、生活習慣の改善や適切な治療で進行を遅らせることが可能です。
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塩分を控えた食事
塩分摂取を減らすことで、腎臓への負担を軽減できます。 -
適度な運動
血圧や体重の管理が腎臓の健康維持に役立ちます。 -
医師による治療
高血圧や糖尿病などの持病がある場合は、医師の指導に従って適切に治療しましょう。
健康寿命を守るために
CKDは「サイレントキラー」とも呼ばれるほど、症状が現れにくい病気です。しかし、健診を活用すれば早期に発見し、適切な対応が可能です。健診結果を見直し、自分自身の健康に気を配りましょう。小さなサインを見逃さないことで、未来の健康を守ることができます。
健診で気になる項目があったら、早めに医療機関へ足を運んでください。それが健康寿命を延ばす第一歩です!