目次
ヘモグロビンA1C(HbA1c)管理のポイント:継続的なケアがカギ
こんにちは。四天王寺南門前にある内科クリニック、医療法人慈洋会赤垣クリニック院長赤垣洋二です。
ヘモグロビンA1C(HbA1c)は、過去1~2か月の血糖値の平均を示す指標で、糖尿病の管理やリスク把握に欠かせないものです。今回は、HbA1cを効果的に管理するためのポイントをご紹介します。
1. 食事管理:バランスの取れた食生活
血糖コントロールには、炭水化物、たんぱく質、脂質のバランスが重要です。炭水化物を取りすぎないよう注意し、低GI食品(血糖値を緩やかに上昇させる食品)を選ぶと良いでしょう。野菜、海藻、きのこ類など、食物繊維が豊富な食品を先に摂取すると、食後の血糖値上昇を抑えやすくなります。また、食事は規則正しくとり、特に朝食を欠かさないように心がけましょう。
2. 運動習慣の確立:無理なく続けられる運動
HbA1cを下げるためには、定期的な運動も大切です。特にウォーキングなどの有酸素運動は血糖を効率よく燃焼させます。1日30分以上のウォーキングや、週3〜5日の軽い運動を目標にし、運動の頻度を徐々に増やすことで血糖管理がスムーズにいくことが期待されます。筋力トレーニングも代謝を上げるため、合わせて行うと効果的です。
3. ストレス管理と睡眠:心身のケア
ストレスが高まると、血糖値が上昇しやすくなります。これはストレスホルモン(コルチゾールやアドレナリン)が血糖値を高めるからです。リラクゼーション法や趣味に時間を割く、睡眠をしっかりとるなど、心身のバランスを保つことが重要です。睡眠不足も血糖値を乱す要因のため、1日7~8時間の質の良い睡眠を心がけましょう。
4. 定期的な測定:自身の変化をチェック
糖尿病治療や予防のために、定期的にHbA1cの測定を行うことが推奨されます。月に一度の測定を行うことで、自分の食生活や運動習慣が適切であるかを確認できます。また、日々の血糖値測定も加えると、食後の血糖の変動が分かり、日々の改善に役立ちます。
最後に
HbA1cは、短期的な血糖値だけではなく、生活習慣全体の影響を反映する指標です。日常の小さな選択が積み重なっていくことで、HbA1cは安定した値になります。定期的な測定と生活習慣の見直しで、健康な生活を維持していきましょう。