こんにちは。四天王寺南門前にある内科クリニック、医療法人慈洋会赤垣クリニック院長、赤垣洋二です。本日は、腎臓病の評価に使用されるシスタチンCについて簡潔にまとめました。
シスタチンCとは?
シスタチンCは、私たちの体内で作られる小さなタンパク質です。体のすべての有核細胞で一定の速度で産生され、血液中に放出されます。このタンパク質は、腎機能を評価する上で非常に重要な指標として注目されています。
なぜシスタチンCが注目されているの?
- 年齢、性別、筋肉量に影響されにくい
- 早期の腎機能低下を発見できる
- 心血管疾患のリスク評価にも有用
シスタチンC検査のメリット
従来のクレアチニン検査と比べて、より正確に腎機能を評価できます。特に、以下のような方に適しています:
- 高齢者
- 筋肉量の少ない方
- 肥満の方
- 糖尿病患者さん
検査値の見方
基準値は0.40~0.91 mg/L程度です。ただし、以下の点に注意が必要です:
- 甲状腺機能亢進症で高値になることがある
- ステロイド治療中は値が変動する可能性がある
- がん患者さんでは高値を示すことがある
まとめ
シスタチンC検査は、より正確な腎機能評価を可能にする新しい指標です。特に早期発見や継続的なモニタリングに優れており、個々の患者さんの状態に応じた適切な治療方針の決定に役立ちます。