インフルエンザ検査のタイムラグとは?
こんにちは。四天王寺南門前にある内科クリニック、医療法人慈洋会赤垣クリニック院長、赤垣洋二です。
インフルエンザは、発症から早い段階で適切な治療を行うことで症状を抑えることができる病気です。しかし、インフルエンザの診断にはタイムラグが存在することを理解することが重要です。当院でも、すでにインフルエンザ陰性と言われたけどしんどいと仰って受診される患者様が、再度当院の検査にて陽性という症例が増えています。
検査が早すぎると陰性になる可能性
インフルエンザウイルスは、感染後すぐに検出可能な量が鼻や喉の粘膜に現れるわけではありません。ウイルス量が十分に増えるまで時間がかかるため、発症直後に検査を行うと偽陰性(陰性結果でも実際には感染している状態)になる可能性があります。
- 検査可能なタイミング
一般的には、発熱や症状が出てから6~12時間以降が検査を行う目安とされています。これ以降であれば、インフルエンザウイルスの存在が確認されやすくなります。
検査方法の違い
インフルエンザ検査には主に以下の方法があります:
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迅速抗原検査
症状が出てから短時間で結果が分かる検査法。診断精度はやや低い場合があり、タイムラグの影響を受けやすい。 -
PCR検査
感度が高く、発症初期でもウイルスを検出可能。ただし、結果が出るまで時間がかかるのが難点。※当院では迅速抗原検査を施行しております。
適切な検査タイミングを選ぶために
医療機関で検査を受ける際は、発症からの時間を医師に正確に伝えることが大切です。患者様周辺の感染症流行状況やタイムラグを考慮しながら、医師が最適なタイミングで検査を指示します。
早めの受診が鍵
インフルエンザは初期症状が風邪と似ているため、見逃されがちです。しかし、特効薬である抗インフルエンザ薬(タミフル、リレンザなど)は、発症後48時間以内に服用を開始することで効果が高まります。したがって、症状が現れたら早めに医療機関を受診することが重要です。
まとめ
- 発症直後は検査結果が陰性になる可能性がある。
- 症状が出てから6~12時間以降が検査に適したタイミング。
- 迅速な治療を受けるために、早めの受診と医師への相談を心がけましょう。
不安がある場合は、症状や経過を詳しく医師に伝えることで、より適切な診断と治療を受けることができます。